NPO法人日本ネイリスト協会(JNA/仲宗根幸子理事長)は、2023年1月、ネイル市場の最新動向を示すネイルマーケットリポート『ネイル白書 2023』を発刊した。JNAはネイル産業の現状を正確に把握し、今後の発展の指針とする目的で市場調査を行っており、2008年10月に第1号を発刊し、今回が第7号となる。本号では、新型コロナウイルス感染症によって影響を受けたネイル産業の現状を出来るだけ正確に把握することに努め、ウイズコロナ、アフターコロナに向けて、ネイルがより社会に浸透するための取り組みについても探っている。「ネイル白書 2023」の概要は下記のとおり。
【「ネイル白書 2023」の概要】
2021年のネイル産業市場規模は1,868 億円、年比93.1%とコロナ禍の影響が残る
ネイル産業全体の「ネイル産業市場」の構成は、ネイルサロン等による「ネイルサービス市場」、いわゆるセルフネイル等の「消費者向けネイル製品市場」、ネイルスクール等の「ネイル教育市場」の3つ。「ネイル産業市場」は、2015年以降前年比1%前後の増加を続けていたが、2020年の新型コロナウイルス感染症の拡大による影響を受け、2021年(推計)で 1,868 億円と前年比93.1%。今後の見込みとして2022年にはおよそ2,042億円、2023年には 2,115 億円と予測している。「ネイルサービス市場」は2005年の427.5億円から2015年には1,655億円へと急成長し、ネイル産業市場の成長をけん引してきたが、2015年以降は緩やかな増加推移へと移行、コロナ禍の2021年は1, 374億円となっている。「消費者向けネイル製品市場」は減少基調で推移し2015年には485億円と、500億円を下回っていたが、以降増加に転じた。コロナ禍の2020年には再び減少したが、2021年は432億円となり再び回復軌道にある。「ネイル教育市場」は減少傾向が続いており、2021年で62億円となっている。