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BA東京の港区美容組合3支部連合会が「美容室に行けない子供たちの美容料金を無償化」の試みを実施

東京都美容生活衛生同業組合(BA東京/金内光信理事長)の傘下である港区美容組合3支部連合会(村橋哲矢会長)は、2022年の7月下旬~8月末、特定非営利活動法人みなと子供食堂と協力して、低所得のひとり親世帯の子供たちに無料で美容サービスを提供する試みを実施した。厚生労働省が公表した「2019年国民生活基礎調査」によると子供の7人にひとりが貧困状態にある。港区だけでも約800世帯の低所得のひとり親世帯があり、多感な中高生であっても髪の手入れができていないように見受けられるケースが多いという。港区には高齢者や障碍者を対象に美容組合の組織を活用し実施されている訪問美容サービス制度があり、これと同様に貧困家庭、シングルマザー家庭、ヤングケアラーなどへの子育て支援のひとつとして本取り組みを実施した。将来的には貧困家庭の子供たちへの無料美容サービスの制度化につなげていきたいと考えている。

    ■実施要領

  • 実施期間:2022年夏休み 7月下旬から8月末まで
  • 対象者:中高校生 14歳~16歳程度
  • 実施場所:港区内の協力美容室

    ■子供美容料金無償化によるメリット

  • 子供の美容料金を無償化により子供達が容姿を整えることで、他者を尊重する社会性を育成することが可能となり、以下の6つのメリットが見込まれる。
  • 1 感染症予防、生活衛生の向上
  • 2 学校・家庭以外で子供の立ち寄れる第3の場としての美容室
  • 3 家族・先生以外に個と個の関係で安心できる大人(美容師)の存在があることの安心
  • 4 定期的な美容室訪問による虐待やいじめの早期発見
  • 5 災害など万一の場合の子供の避難所としての美容室
  • 6 マイノリティなど多様な顧客を持つ美容師による子供への心理社会的な支援による健全な心の育成(ダイバーシティの獲得、自己肯定感の増進など)

本制度を利用して来店した子供の髪を実際にカットしている様子。
(提供:港区美容組合3支部連合会)