特定非営利活動法人日本エステティック機構(JEO/福士政広理事長)は、2022年6月28日(火)、オンラインにて「第20回通常総会」を開催した。提出された第1号議案から第3号議案まで、すべて承認・可決された。総会後、今年度の事業計画となっている、現行の「エステティシャン試験制度認証」を見直し、「エステティシャン養成制度認証」としてリニューアルすることが発表された。
JEOは、消費者の利益保護とエステティック業界の健全な発展に向け、3つの認証事業「エステティックサロン認証」「エステティック機器認証」「エステティシャン試験制度認証」を行っている。今回見直しを行う「エステティシャン試験制度認証」は、2010年から実施しているエステティシャン試験に対しての認証制度だが、これに新たに教育制度と資格制度を含めた「エステティシャン養成制度認証」へと改正する。また、これまでの試験制度では、JEOが定めるエステティシャン指針をもとにしたエステティシャン像に対して認証を付与してきたが、改定では、2018年に厚生労働省により設けられた職業能力評価基準(エステティック業)をエステティシャン像とし、職業能力評価基準と紐づくかたちで「必修科目」と「選択科目」を策定する。これを評価する検定試験も、移行措置のもと業界共通の検定により実施していくという。これにより、新たに「教育内容」「評価方法」「資格制度」を含めた養成制度「エステティシャン養成制度」としてリニューアルすることとなる。JEOでは、養成制度の透明性・持続性・客観性を担保し、制度改正の準備を進めていくとしている。
職業能力評価基準とは
厚生労働省が主管する「職業能力評価基準」は、仕事をこなすために必要な「知識」と「技術・技能」に加えて、「成果につながる職務行動例(職務遂行能力)」を、業種別、職種・職務別に整理したもの。エステティック業において、「業務遂行のための基準」が4つのレベルによってキャリア形成がモデル化されており、人材育成に活用できる。